
シンジ
@shinji
2025年10月11日

柚月裕子
検事佐方貞人シリーズ
柚月裕子は『孤狼の血』『凶犬の眼』『暴虎の牙』の三部作から読み始めた。きっかけは役所広司主演の映画『孤狼の血』だった。広島を舞台にしたヤクザ映画だが、役所広司演じる大上刑事と、松坂桃李演じる若い日岡刑事のバディ映画でもある。この2人、映画『トレーニング・デイ』のデンゼル・ワシントンとイーサン・ホークを彷彿とさせる。どちらの映画も先輩刑事がとにかく悪い笑
若い刑事はそのやり方に納得できないながらも、いつの間にかそのやり方を学んでいく。
『孤狼の血』シリーズ、おもしろいです。
で、その作者である柚月裕子の別の作品も読んでみた。『最後の証人』『検事の本懐』『検事の死命』『検事の信義』の佐方貞人シリーズである。シリーズ化されるだけあって主人公が魅力的。若手検事の佐方貞人は、ヨレヨレのスーツにボサボサの髪で、見た目はさえないが、凄腕の検事である。佐方は様々な事件に検事として関わっていくが、その目は常に起こった事件だけではなく、それに関わる「人」を見つめている。その視点が鋭く、そしてやさしい。
『孤狼の血』シリーズは、一作目で大上刑事が消え、二作目からは日岡刑事の成長していく姿が描かれている。今のところこの三作品で終わりのようだ。
佐方貞人シリーズは、まだまだ続いてほしい。

