
aida
@9mor1
2025年10月11日

彼女は頭が悪いから (文春文庫)
姫野カオルコ
読み終わった
"本作は、いやな気分といやな感情を探る創作小説です。登場人物は全員が架空の人間です。モデルは、私自身を含めた、そのへんによくいる人です。つまり現在の日本社会に住まう、多くの人の裡で、このいやな気分と感情は無言で潜んでいるのではないかと思うのです。
いやな気分。いやな感情。これは、哀しみや残酷さや憎悪とはまたちがう。自分の裡におこっても、おこらなかったことにしたい、気づいても気づかなかったことにしたい、耻の面皰のようなものです。"(文庫版あとがき)
つばさとその仲間の鼻持ちならなさに終始いらいらしながら読んだ。彼らが美咲にしたことの酷さに気分が悪くなったんだけど、本当に心から遊びだったとしか思っていないだろうこと、どうしたらいいのかわからない。と同時に自分もナチュラルに人を見下すことがあるに違いないということも突きつけられたと思う。

