舳野
@henomohe
2025年10月11日

まぶしい便り
ペク・スリン,
カン・バンファ
読み終わった
姉を亡くし異国で孤独な少女時代を送っていたヘミが派遣看護師だった伯母の仲間の子供たちと知り合い友情を深め、そのうちの一人である恋心を抱きつつあったハンスの母、ソンジュの初恋の人を探し余命いくばくもない彼女のことを伝えるという計画をたてる。
その計画はヘミが韓国に帰国してからと続くのだがそこで何かが起こり3人の親交は途絶える。
大人になったヘミは姉のことで受けた傷もあってか恋愛など深く人と関わることに消極的だ。
物語の冒頭で再会したウジェと微妙な雰囲気になりながらその想いから目を背けるように亡きソンジュの初恋探しに本格的に取り組む。
美しいラブストーリーであると同時にミステリーになっている。
ペク・スリンの繊細な人物の心の動きや情景描写を通して描かれるドイツの派遣看護師という歴史についてはっとする見方もある。
すべてが明かされたときのぱっとひらけた視界はカタルシスと深い感動に浸れる。
韓国文学初めての人にもおすすめ。


