
きなこ
@kinako2025
2025年10月12日
太陽諸島
多和田葉子
読み終わった
考えさせられる
今年、ネリー・ザックス賞を受賞した多和田葉子の三部作完結編を読了。
ネリー・ザックス賞とは、
「ノーベル文学賞を受けた詩人ネリー・ザックスの名を冠した賞で、1961年に創設。2年に1度、異文化間の理解促進に貢献した文学者に贈られる。過去にはカナダのマーガレット・アトウッドさんらが受賞している。」(朝日新聞より)らしい。
『星に仄めかされて』を読んでから大分経ってしまってたけど、ネリー・ザックス賞受賞のニュースを見て思い出した次第。
最初の『地球にちりばめられて』が面白く、続編を心待ちにしながら読んだのだけれど、完結編は特に言語や国という概念をさまざまな面から見て、解釈していくプロセスがスリリングな内容だった。そもそも主人公のHirukoというのが日本神話に出てくる神なのだし、彼女と同郷だというSusanooも同様に日本神話の素戔嗚だと思われるところが特に興味を惹かれた。
バルト海を船で旅するストーリーで、それぞれの寄港地にまつわる話が盛りだくさんで、文学や絵画に精通していたら、もっと面白く感じられたのではないかと、自分の無学が残念に感じられた。
