太陽諸島
28件の記録
- 07@cocoa0072025年10月28日読み終わった三部作の最後。タイトルとは裏腹に北へ北へと旅しているので、ずっと寒そう。なかなか解釈が難しい小説だった。 筆者は長く外国暮らしをしている。その寄る辺のなさがこういう小説になったのかなあと思う。母国に暮らしていないって、相当孤独でアイデンティティが揺るがされることなんだな。 クヌートとナヌークはどちらもホッキョクグマを指す名前なのだが、この二人は概念的には同一人物だったのだろうか?この旅の一行は、おそらくこの後北極に行くんだろうな。



きなこ@kinako20252025年10月12日読み終わった考えさせられる今年、ネリー・ザックス賞を受賞した多和田葉子の三部作完結編を読了。 ネリー・ザックス賞とは、 「ノーベル文学賞を受けた詩人ネリー・ザックスの名を冠した賞で、1961年に創設。2年に1度、異文化間の理解促進に貢献した文学者に贈られる。過去にはカナダのマーガレット・アトウッドさんらが受賞している。」(朝日新聞より)らしい。 『星に仄めかされて』を読んでから大分経ってしまってたけど、ネリー・ザックス賞受賞のニュースを見て思い出した次第。 最初の『地球にちりばめられて』が面白く、続編を心待ちにしながら読んだのだけれど、完結編は特に言語や国という概念をさまざまな面から見て、解釈していくプロセスがスリリングな内容だった。そもそも主人公のHirukoというのが日本神話に出てくる神なのだし、彼女と同郷だというSusanooも同様に日本神話の素戔嗚だと思われるところが特に興味を惹かれた。 バルト海を船で旅するストーリーで、それぞれの寄港地にまつわる話が盛りだくさんで、文学や絵画に精通していたら、もっと面白く感じられたのではないかと、自分の無学が残念に感じられた。
yayano@yaya72025年7月1日読み終わったもうなくなってしまったかもしれない祖国(日本)出身の同郷人を探す女性Hirukoと、Hirukoを見つけたデンマークの言語学生クヌート。1部の数珠繋ぎ的にパーティが増えてくる描写がわくわくするし、2部にしか出てこないキャラクターもある意味魅力的で、3部に乗り合わせた客たちはふしぎで謎めいている。 各章ごとに別の人物による語りで構成されるが、物語が進んでいくのがめちゃめちゃおもしろい。わたしもこの旅を終わらせたくないので、もうしばらく余韻に浸る。
にわか読書家@niwakadokushoka2025年1月3日読み終わった@ 自宅(三部作の三作目から買ってしまったので、これだけ単行本) 多和田葉子連作三部作 『地球にちりばめられて』 『星に仄めかされて』 『太陽諸島』 三冊一気読み。 すごかった…


















