アラクローズ "孤狼の血 (角川文庫)" 2025年10月13日

孤狼の血 (角川文庫)
●「孤狼の血」(柚月裕子) ・あとがきを先に読んでから読み始めた。  全体の概要(広島のヤクザの抗争)が分かるし、「控え目に言って大傑作!」という推薦分に期待が高まる。(まあ、その通りの作品だと思う) ・女性作家さんが書いた作品と思えないほど、綿密に警察とヤクザの関係が描かれている。 「仁義なき戦い」を観て、脳天をかち割られたと言うのも納得。(全シリーズ観たようだ) ・章ごとにそこで起きたことの日記が書いてあるので、読みやすい。  なぜか塗りつぶしてある部分があるのが気になるけど、それは最後に意味がわかる仕掛け。 ・ヤクザとの癒着が噂される警察官の大上のキャラクターがいい。部下の日岡との関係も面白いし、飲み屋のママさんとシーンも後から重要になるとは思わなかった。 ●「孤狼の血」(映画) ・大上→役所広司、日岡→松坂桃李、両主演で実写化された作品も続けて観た。 ・原作に忠実ではない感じ。(大まかなストーリーのみ一緒)  キーとなる警備日誌の黒く塗りつぶしはあったけど、コメントまで添えられていたな。  重要な場所、小料理屋?は、クラブになっていたし、ママさんは子持ち設定。  隠してあった重要書類もあっさり登場。 ・日岡にも彼女が居る設定だったけど、その意味は後から分かる。 ・ホラー映画のような目を覆いたくなる場面(特にヤクザの親分の死に方が壮絶!)も多かったな。(これは本の方が良かった) ・タイトルの意味を表すラスト、後継者となる決意をした日岡、続編がある事を示唆して終わる。 ・小物を(ライターとかタバコ…)、うまく伏線回収に利用していたな。
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