
ぴよみ
@erim_0521
2025年10月27日
買った
読み終わった
★★★★★
『そんな互助会的な正しさは理想論でしかなく、「そんなんじゃ回っていかない」現実を日々誰かが処理している。」
「正しいか正しくないかの勝負に見せかけた、強いか弱いかを比べる戦いだった。当然、弱い方が勝った。そんなのは当たり前だった」
タイトル・装丁のほっこり感とは真逆の読後感で、どこにでもありそうな職場の人間関係の話。
私は職場では、真面目で弱さを許さない押尾さんタイプだと思いながら読んだ。割りの合わなさとやりきれなさに嫌になるときがあって、その感じを絶妙に描いているこの小説に同感が止まらなかった。大好きな作品だった。
自分だけ強くいようと頑張っててもどうせ負けるなら、なんか頑張らなくていいじゃん、肩肘張らずにやったらいいじゃん、それぐらい楽に生きていこうよと思える作品だった。