時雨崎 "ひどい民話を語る会" 2025年10月13日

時雨崎
時雨崎
@rainstormbook99
2025年10月13日
ひどい民話を語る会
ひどい民話を語る会
京極夏彦,
多田克己,
村上健司,
黒史郎
京極夏彦ほか、民俗学や妖怪に造詣の深い名だたる方々が「ひどい民話」を語る。対談を記録した形の本なのでサラサラっと読める。 物語や昔話とは違う、寝しなや囲炉裏端でお婆ちゃんお爺ちゃんが聞かせるような、その場のノリで盛り上がればそれでヨシみたいな雑な誇張をするの民間で語られる民話。 もちろん子供の大好きなうんこや屁の話が頻発するし、オチも適当。艶笑譚は敢えて抜いているそう。それにしてもよくもまあ次から次へとひどい話が…屁っぴり嫁は子供の頃に読んだ記憶あるけどギリギリのマイルドさだったんだな。 「お爺さんは山へ芝刈りに、お婆さんは川へ洗濯へ」の前段で、厠の茅葺屋根を修理しようとした爺さんの足元の屋根が抜けたせいで便所に落ちて、婆さんは糞まみれの服を洗濯に、爺さんは屋根の修理のために芝を刈りに とは知らなかったなあ…あまりに披露しにくい雑学。 このくだらなさが面白い。 最後に「そんなどうでもいいものが後世に伝えられるなんて、素晴らしいことではありませんんか」という京極先生の言葉に和む。
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved