
霧
@yoruto
2025年10月14日
アルジャーノンに花束を新版
ダニエル・キイス,
小尾芙佐
買った
読み終わった
p296より、抜粋。
ときどき初期の経過報告を読みなおしてみて、無学ゆえの書き誤り、幼児のような天真爛漫さ、暗い部屋から鍵穴を通して、外の、目もくらむ光りをのぞいている低い知能しかもたない心などを見た。まわりにいる人々が言っていることに楽しそうに、心もとなさそうに笑っているチャーリイを夢や記憶の中に見た。鈍い頭脳ながらも、自分が劣っていることは知っている。
他の人たちは自分にない何かをーー自分を拒否する何かを持っている。知能において盲目の身でそれが読み書きの能力と関係があるのだと信じていた。それらの能力が得られれば、知能も得られるのだと思っていた。
知的障害者ですら、まわりの人のようになりたいと願っている。

