
あ
@7DA852
2025年10月15日
カフネ
阿部暁子
読み終わった
心に残る一節
感想
野宮薫子の弟の死をきっかけに小野寺せつこと出会い、そして様々な人々に出会う薫子。そして何より、食を通じて、暮らしを通じて様々な人に触れる。抱える事情や問題は人それぞれだけれど、「おなかは空く」ということは誰一人変わらないのである。だからこそ、「食」というのはかけがえないもので、どんなにどん底にいたって大切にしなければならない、どん底だからこそ大切にしたいと思った。
私自身社会人になって苦しくて、辛くて、食べない、食べられない日々があった。だけど、母親から送られてきた作り置きにどれだけ救われたか改めて思い出し、母に感謝の気持ちでいっぱいである。私は料理ができない。上手くない。だけど、そんな私だからこそ、料理を頑張りたいと思った。好きで、大切な家族に、母親に、料理を振る舞いたいと思った。
「おいしい」と泣くことから再生は始まる。『食べることは生きること。』この言葉を、大切にしたい。
生きることを、食を、楽しみたいと思う。
この本は、今年出会って1番良かった本です。
私を救ってくれて、ありがとう。

