
ちょこれーと*
@5_ogd
2025年10月17日
秒速5センチメートル the novel
新海誠,
鈴木史子
読み始めた
『人生は進んでいる。あの頃はそう信じていた。でも、大人になってからは違う。次の扉がどこにあるかも、その開き方も、自分で探さなければならない。』
『今の自分はその延長線上に立っているのだろうか。』
『日々は忙しく進んでいく一方で、自分の足で前に進んでいる実感が、どこかで薄れていた。』
ずっと自分だけが同じ場所で足踏みをしているような焦燥感。ただただ進み続ける時間の中で自分だけ、川の真ん中にぽつんと佇む岩のように、取り残されている感覚。時間を共に過ごしてきた同窓生達がとても遠くを歩いているような気がする。そう感じるようになったのはいつからだろうか。
毎日通勤電車に揺られて仕事をして帰ってきて布団に倒れ込む。その繰り返しの中でだんだんと感情の起伏が平坦になり心が摩耗していく。確かにあの頃の道から延びた先にいるのが自分のはずなのに、記憶の中の自分が今とは比べものにならないほど輝いて見えるのはどうしてなんだろう。
