ワット "オーラル・ヒストリー入門" 2025年11月19日

ワット
@watt
2025年11月19日
オーラル・ヒストリー入門
オーラル・ヒストリーという手法を使うにはどうしたらいいか。依頼状のひな型や、情報公開に関するコンプラ配慮の部分まで書いてあり、実用的で丁寧だ。「差別はありましたか」と聞いて、対象者と話がすれ違ってしまった、在日コリアン研究の朴沙羅の文章がグッとくる。政治家、官僚、外交官よりも、基礎資料を集めにくい市井の人たちの話を聞くための準備が、やはり難しいんではないかと思うな。  研究というのを、いわゆる学術研究という方向ではなく、ある成員ないしは地域のために資料として生かしていくためには、どんなアウトプットがあり得るのだろうか。たぶん、聞き取り部分と、完成されたものの公表、の二つの間に、中間公開だとか、イベントとしてのいくつかのバリエーションがあるのではないかしら。全体をオーラル・ヒストリーを含んだ一連のプロジェクトとして見立てるのがいいのかしら。別に、当該分野のパイオニアになりたいわけじゃないからなあ。
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