
Taiga
@Taiga14
2025年10月18日
富士山
平野啓一郎
読み終わった
人生における「かもしれない」に着目する短篇集。我々の人生は常に何かしらの選択や他者からの影響下において変化している。しかし、もしもそれがなかった人生はどんなルートになるのだろうか? あるいは、ひょんなことが我々の生き方にどんな影響を与えているのかに着目する。個人的には最も短い『手先が器用』が好き。
自分はずっと作文が苦手だったが、高校生の時に現代文の先生から自分の書いた文章をとても褒めてもらえて、以来卒業するまで自分の文章が好きだと言い続けてくれた。
一度は別な道を行ったが、現在はライターとして活動している。まさに『手先が器用』のように、他者から言われた言葉が自分自身の人生をかたちづくっていると感じている。そんな他者から見れば大したことがなくても、自分にとっては大切な「宝物」があるんじゃないか。そんな気がしている。