いるかれもん "天使も踏むを畏れるところ 下" 2025年10月18日

天使も踏むを畏れるところ 下
建築の奥深さを教えてもらった。おそらく象徴天皇にらふさわしい宮殿というお題は、雲をつかむような難しい問題であったと思うが、建築という側面からたしかに応えようとする主人公たちの姿が、清らかで淡々とした文章で描かれる。最後、村井が設計者を辞退してしまったのが、本当に残念に思うほど、リアリティを感じる物語だった。宮内庁ホームページに掲載されている、新宮殿の煌びやかなシャデリアの写真をみて、なんとも複雑な気持ちになる。 ため息が出てしまうほど、読んでいて納得感というか、居心地の良さみたいなものを感じる小説だった。 もう少し感想を別のところで書きたいと思う
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