
sigure
@__d1293o
2025年10月20日

オーデュボンの祈り(新潮文庫)
伊坂幸太郎
読み終わった
伊坂さんの小説は久々に読んだけど、良い読後感だ〜
まず、オーデュボンの祈りというタイトルを読んだ後に見返して、良さを噛みしめて唸ってしまった。こんな綺麗なタイトルありかよって
最近は刺激的な鈍器で頭を殴られるような感覚の小説ばかり読んでいたからこそ、このシュールであたたかい世界観が沁みた
城山とか全然あたたかくないし、殺人事件も起こるんだけれど、登場人物たちがどこかシュールで人間味があって、やりとりもクスッとするようなものが散らばっていて、読んでいて心地よい
それでいてミステリーらしく構築されていく謎もちゃんとあって、ミステリーというジャンルの幅は凄まじいなと改めて感じたなー
なんでも分かるようになりたいと思うけれど、ミステリーでいう名探偵的な、この作品では優午のような、神様的立ち位置はそんな楽なものじゃないんだろうね。「先のことなんて知らないほうが楽しいんだ」って、そうやって楽しんで生きていきたい

