
さかな
@sakana1316
1900年1月1日

小さいおうち
中島京子
かつて読んだ
たしか第二次世界大戦中の昭和期を舞台にした、ある家に仕えていた女中さんの物語で、少し胸が苦しくなる結末だった。人によってはネタバレと感じるかもしれないが、主人公は仕えていた家の奥さんに恋をしていたのだと、結末からして推測できるのだけど、それはほんとうに最後まではっきり明かされなくて、この物語のつくりとして、とてもクローゼットな物語になっていて、自分の経験と重ねて苦しくなった。でも、物語の中に自分の経験した苦しさを見つけた時はすこし救われるような気持ちにもなる。
あとは戦時の雰囲気の描写が意外と明るくてすこし怖い気持ちになった。


