数奇 "密やかな結晶 新装版" 2025年10月20日

数奇
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@suuqi
2025年10月20日
密やかな結晶 新装版
「消滅」というスペキュレイティブな設定があまりピンとこなくて個人的に最後までハマりきれなかった。記憶の消滅はあくまで舞台装置として、その中で生きる主人公とR氏の感情の機微を読む作品だというのは分かるのだけれど、どうしても設定のルールが曖昧すぎることが気になってしまう(カレンダーが消えたら春という季節ごと消えるのに他の物質は存在し続けたり、よくわからない)。剥奪に抗う物語であることや、消えずに残り続ける人間の感情というテーマは良くて、主人公が書く作中作の小説や、ラストシーンの儚さは美しくて好きだった。
密やかな結晶 新装版
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