密やかな結晶 新装版
66件の記録
さとう@satoshio2025年11月23日読み終わった長旅のお供として読んでいた。消滅していくひとつひとつの事柄の説明をそのまま辞書に載せたいぐらいに素晴らしいかった。 小川洋子さんの作り出す世界にどっぷり浸かってしまって、もう抜け出せないかもしれない。





さとう@satoshio2025年11月23日@ 京都駅弾丸帰省中。読んでいる。 「ただの小さな紙切れかもしれないけれど、この中には奥深いものが写し出されているんだ。光や風や空気や、撮っている人の愛情や喜びや、撮られている人のはにかみや微笑みかね。そういうものはいつまでも心に残しておかなくちゃいけない。そのために写真を撮っているんだからね」





数奇@suuqi2025年10月20日読み終わった「消滅」というスペキュレイティブな設定があまりピンとこなくて個人的に最後までハマりきれなかった。記憶の消滅はあくまで舞台装置として、その中で生きる主人公とR氏の感情の機微を読む作品だというのは分かるのだけれど、どうしても設定のルールが曖昧すぎることが気になってしまう(カレンダーが消えたら春という季節ごと消えるのに他の物質は存在し続けたり、よくわからない)。剥奪に抗う物語であることや、消えずに残り続ける人間の感情というテーマは良くて、主人公が書く作中作の小説や、ラストシーンの儚さは美しくて好きだった。





S@YunhO3232025年8月20日読み終わった初めて小川洋子さんの小説を読んだ。 非現実的なお話で少し読むのに時間が掛かってしまったが、考えさせられた。 もし、今私たちが過ごしている世界でも少しずつ何かが消滅してしまったら…それが私たちの体の一部、そしていつかは私たちが消滅してしまったら、と考えると恐ろしく感じた。 わたし や おじいさん 等の島の殆どの人々がものの消滅と共存しているのだが、洋子さんの『消滅したもの』の表現力というか語彙力には驚いた。 解説にて、 "人間があらゆるものを奪われたとしても、大事な手のひらに握りしめた、他の誰にも見せる必要のない、ひとかけらの結晶があって、それは何者にも奪えない。そういうものが誰にもあるんです。" わたしにとっての結晶ってなんだろう… このお話に出会えてよかった。






とくとく@toke_ito2025年6月14日読み終わった難しかった。 正直、全ての表現が抽象的というか 自分の語彙力や頭では共感できない範疇の物語だった、、 ただ、消えていったものを、表す語彙の豊かさに驚いた。 一見綺麗な空気を纏う話だけど、実際はそんなことがなくもっと現実を見せつけられている気がする。 あと、歪んだ愛情を端々に感じて私は非常に苦手だった。 不快感も結構強かった。 好みは別れる気がする
mooony@mooony2025年4月2日気になる記憶狩りによって消滅が静かにすすむ島の生活。人は何をなくしたのかさえ思い出せない。何かをなくした小説ばかり書いているわたしも、言葉を、自分自身を確実に失っていった。有機物であることの人間の哀しみを澄んだまなざしで見つめ、空無への願望を、美しく危険な情況の中で描く傑作長編。




ありむら@arimuuu02112025年3月20日読み終わったR氏を床下に匿った時、「わたし」には少なからず高揚感があったのではないかと思う。単なる善意ではなく、それは小川洋子特有の「仄暗い歪んだ愛」の一種のようにも思われる。 しかし消滅の虚しさを共有できない2人の関係は近くとも遠く、最後の逆転的な場面は、本当に美しい。 「アンネの日記」を思い出す世界観、静かに進む物語。 「あなたの心を両手にのせて眺めることができたらどんなだろうって、時々想像するんです」


- 玄米@genmai2025年3月7日積ん読崩し@ 絵と本 羊雲そう広くは無い書店の書棚に密やかに3冊、バラバラの棚に忍ばせられていた本書。案の定スタッフさんの激推しだそう。積ん読崩しを誓って帰途につく。人に勧められると読みたくなりますよね。




つのとしっぽ@horn_and_tail2025年3月6日かつて読んだ大切な本当たり前だと思っていたものがある日とつぜん消え去り、あったことすらも忘れて生きてゆく人々とすべてを憶えているひとが暮らす島の話。 友人が勧めてくれた、小川洋子さんが好きになったきっかけの一冊。繰り返し読んでいる大切な本。
































































