ねむみん "推し、燃ゆ" 2025年10月5日

ねむみん
@nemumin
2025年10月5日
推し、燃ゆ
推し、燃ゆ
宇佐見りん
正確な日付が思い出せないけど少し前に読了。感想を書こうとしたタイミングで某芸能人の衝撃的なニュースが舞い込んできて、作品とリンクした状況に筆が止まってしまった。 たまたま芥川賞受賞作を続けて読んだ。傾向を知らなかったけど、こういう感じなんだ。人の内面を淡々と綴る、世相を反映したような作品。派手な展開もなければフィクション的な救いもないが、それが良いなあ。 主人公は推しを人生の軸にしており、そのせいで明らかに視野が狭い。そんなことは本人にもわかっている。でもやめられない。かといって、推しのために人生を粉々にしたり、全てを捧げたりはできない。せめてガチ恋であれば、推しに迷惑をかける形でなんらかできたかもしれないけど。一般的な推し活というものには行き着く先がなく、破滅すらさせてもらえない。それを迷いのない文で淡々と綴っているのが良かった。 自分にはそこまで熱を込められる推しがいないので、終始「こういう人いるよなあ」という目線だった。違う目線で読んだ人の感想が聞きたくなる作品。これも芥川賞の傾向なのかも?
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved