しおり "限定愛蔵版 ぼくのメジャース..." 2025年10月21日

しおり
しおり
@Kaffee5888
2025年10月21日
限定愛蔵版 ぼくのメジャースプーン
去年、20周年記念限定愛蔵版として「ぼくのメジャースプーン」と「凍りのくじら」が発売されてから積読。漸く読了。 中学生とか小学生の時に読んでおきたかったな。でもその頃だとまだ話の内容をきちんと理解できなかったかもな、と思うと2回読むべきだったと悔やんでみたり。それくらい良い作品だった。 本書の内容は結構重め。「罪」「罰」「正しさ」「復讐」この辺りを含む内容になっている。個人の思想では人は人を裁くことは出来ない、と思っている。だから、もし自分の大切な人を傷つけられたとして復讐を考えたとしてもそれは「その人のため」ではなく「己のため」である、と思う。その点は先生の意見と同じだ。ただ学生の頃だったらそうは考えなかったかもしれない。これは大人になって色々な本を読んだり考えに触れたりした結果、「落ち着いた」からだ。よく漫画などで「そんなことをしても〇〇は喜ばない」という言葉があると思うが、その通りだ。喜ぶことを前提としていない。そんなことは分かっていて、己が許せないからそうするのだ、と。誰かに危害を与えようと考える時、誰かのせいにしてはいけない、己の行動は己が責任を取るべきだ、と思うのだ。まぁ、今は冷静だからそう考えられるのだが。 確かに復讐をする事は喜ばないかもしれない、けれど「復讐をしようとしてくれた」という事には複雑な感情にはなるが嬉しい気持ちもあると思うのだ。それほどまでに「想ってくれている」誰かがいるということだけでなんだか救われた気持ちになる。 大人になればなるほど先生の意見と同じになるし、子供の頃ならきっと主人公の意見に寄っていたと思う。もしかしたら大学生かもしれないが。本書を読んで、自分ならどうだろう?と一つ考えてみるのもいいかもしれない。かなりいろいろなことを考えさせられる良い作品でした。
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved