
汐入
@yogishaninotte
2025年10月21日
好きで一緒になったから
Tokin,
石田月美,
鈴木大介
読み終わった
発達障害&サバイバーの当事者女性とそういった女性を妻に持つ男性の対談本
私自身はパートナーもいないし男性でもない。けれども友人に発達障害やサバイバーがいるため、どちらかというと夫の鈴木さん寄りの視点で読んでいた。読んでいて圧倒的に自分に近い思考回路をしているのもサバイバー当事者の石田さんじゃなくて鈴木さんだし……。石田さんによる当事者の心理状態の説明も読みどころの一つだと思う。安全で安心できる人間関係を必要とする人ほど、それを作るのがめちゃゃくちゃむずかしくなるの、この世のバグじゃないですかね……
閑話休題、鈴木さんは自身を「庇護欲くん」と定義づけ、それゆえに妻に加害行為をしてしまったことなども率直に綴っているのだけれど、鈴木さんは鈴木さんですごい。庇護欲くんは悋気くんだから、パートナーが病院などで回復すると嫉妬するかもしれないし僕にだけ頼ってほしいって気持ちがあるっていうの、正直意味わからんけど、率直さにあっぱれだった。鈴木さん側ももちろん大変だよ、という話をしつつの「まだ障害があるパートナーと生きていく覚悟が甘かった」、「それでもこの妻でなければ嫌だという執着が僕にはある」が繰り出されるのも納得だった。しかしその一方で、ここまでの熱量がないと一緒にいられないのは大変すぎるだろ、とも思ってしまう。
