好きで一緒になったから

3件の記録
- JUMPEI AMANO@Amanong22025年8月10日読み始めた読み終わった移動中自宅〈当事者の恋愛についてのヒアリングは、当事者が持つ関係性のヒアリングと言ってもいいのではないだろうか。〉(1章、40頁) タイトルや帯の文言、カバーを見て敬遠したり反発したくなったりする人が多そうだけど、ちゃんと良い本だった。 ここまできちんと自己開示しながら現実的かつ具体的な対話を展開してくれるおふたりは相当に太っ腹。1章を読むと、なぜ恋愛や結婚について真面目に語る必要があるかは理解できると思う。 個人的には4章最終節「当事者女性が加害をする時期はどうしてもある。いずれ抜けるから待ってほしい」とそれに付随するコラム「チームで巻き込まれる」を読めたのが良かった(136-144頁)。月美さんが何度か語っている〈当事者のみんなは医者や支援者にはこっそり良くなって! 医者や支援者のために良くならないで!〉(144頁)も優しい言葉だなぁ、と。 本の最後に収められている「お金問題」に関する往復書簡も迫力がある。鈴木大介さんが正直に書いてくれているからこそ(第三者の批判を先回りしたらこういう書き方はできないはず)、ここまで芯を食ったやりとりになったのだと思う。直接的な語り手ではないけど、鈴木さんの「お妻様」の視点があるのも、大事だった。