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@00labo
2025年10月22日
世界は私たちのために作られていない
ピート・ワームビー,
堀越英美
読み終わった
著者のことあんまり調べないで読んだらツイッタラー(死語)だった。
とにかくASD者が生きていくにあたりこの世界がいかに大変かと言うのを、良くて小さじいっぱいくらいのユーモアを添えるのみで吶々と語っていくので途中で気が滅入ってしまった。
ただ二次障害で大変なところまで行った人だし、茶化さずにその痛切さを訴えるのは大事なことだから、その辺は読み手の自分が調整するしかなかろうと途中でギアチェンジして読み切り。
結果としてツイッタラーの書いた本だし、正しい付き合い方だったかもしれない。
世界がASD者のために作られていないって言うのはその通りで、そもそもASD者が世界を積極的に作る側にいない(入れない)から対象から漏れてるし、その上ASD者が「守られている」感覚は現状の社会が提供してるものとはズレてるから噛み合わないんだろうね。
わかるわかるーとあんまわかんないーと言うところがあったけど後半に出てくる運転の話は、同じこと考えてる人初めて見た!と嬉しくなった。
> 生活の他の領域におけるコミュニケーションとの差異は、運転の世界でも無縁ではない。
他の人が路上でどう言う挙動になるかわからないから、危機感を保つために剥き出しで、何かあっても対応できるように機動力が比較的高いバイクに乗っているわたし。
一般車で法定速度を守るのが皆無な日本の路上は本当にクレイジーだと思ってる。
複雑でややこしい世界に疲弊して、単純なロジックを振り翳す集団に取り込まれやすいと言うのは切ない話だよ。
その辺を踏まえるとマスキングの精度を上げるとかよりも、曖昧なものを曖昧に持ち続ける、曖昧さ耐性をつける訓練をすると自分の人生にはいいのかなーという気がする。

