山口慎太朗 "幸福論(ラッセル)" 2025年10月24日

幸福論(ラッセル)
幸福論(ラッセル)
ラッセル,B.(バートランド),
安藤貞雄
p.88 「一人ひとりの私人には、自分が支配を受けて暮らしている法律や制度を変えることはできないので、抑圧的な道徳家たちが作り出し永久化しようとしている状況に対抗するのはむずかしい。けれども、刺激的な快楽は幸福に至る道ではない、ということを悟るのは無駄ではない。ただし、もっと満足のいく喜びが高嶺の花である以上、興奮の助けを借りないで人生に耐えることなどできそうもない、と考える人間はいるかもしれない。こういった状況にあって、分別のある人間にできることは、ただひとつ、快楽を制限して、健康を害したり仕事にさしつかえるほどの疲れをもたらすような快楽を、自分に与えないことである。若者の悩みごとの根本的な治療薬は、社会のモラルを変えることにある。」
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