ぴよみ "PRIZE-プライズー" 2025年11月24日

ぴよみ
ぴよみ
@erim_0521
2025年11月24日
PRIZE-プライズー
★★★★⭐︎ どうしても直木賞だけが獲れない超人気作家と編集者が直木賞受賞を巡って構築される関係性を描いたストーリー。 自分の作品に同じ熱量を求めるがあまり、時には行き過ぎた言動をする天羽カインに、最初は嫌悪感を抱きながら読み進めていったが、徐々に編集担当の提案や指摘を素直に受け入れ始めていく姿に彼女成長を感じつつあった。最後どう着地するのかと思ったが、後味の悪さはなくまとまり、読後感はスッキリしたという感じ。 この作品読み進めながら、途中からカジサックと照らし合わせていた。 カジサックはよく「チームカジサックはファミリーである」「自分と同じ熱量でチャンネルを愛してほしい」と言う。みんなリーダーの想いに従って取り組んでいくものの、やっぱり自分の作品や企画とそれに協力する者との熱量の差はどうしても生まれるのだと思う。 その差についていけない、もしくはその差を縮めようとするが故に拒絶されたときに、全てどうでも良くなってしまうんだと思う。 企画者と協力者、そこには一定の距離が必要というのは、わかってるようで案外忘れてしまっていることなのかもしれない。 その距離感をうまく保ちながらも、チームの士気を高められる人こそ真のリーダーになるのだろう。
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