
どっぱく
@dotimpact
2025年10月26日
観光地ぶらり
橋本倫史
読み終わった
太田出版のWeb連載でも読んでいたけどあらためて。
消費のための単純な場所として見られがちな観光地の、もてなす側の人々の単純でなさが静かに語られていてよい。五島列島の章の、駆け落ち結婚のすえ隠れキリシタンの帳方(牧師)をすることになった方の話がよかった。
「私が来たころはね、町に魚の匂いがしました。1月から3月はスケソの匂い。トラックから魚が落ちても、カラスも見向きもしないぐらい、魚が獲れたんです。4月を過ぎて5月になると、昆布の匂いがしてくる。昔は夜中の3時や4時まで、煌々と船のひかりが海にびっしり並んでました。海の上に町があるのかと思うぐらい、すごいひかりでしたよ。」(羅臼 人が守ってきた歴史)