"ボトルネック" 2025年10月26日

霧
@yoruto
2025年10月26日
ボトルネック
ボトルネック
米澤穂信
あらすじ 亡くなった恋人を追悼するため東尋坊を訪れていたぼくは、何かに誘われるように断崖から墜落した…はずだった。ところが気がつくと見慣れた金沢の街にいる。不可解な思いで自宅へ戻ったぼくを迎えたのは、見知らぬ「姉」。もしやここでは、ぼくは「生まれなかった」人間なのか。世界のすべてと折り合えず、自分に対して臆病。そんな「若さ」の影を描き切る、青春ミステリの金字塔。 p119より、抜粋。 「何でもなくなれば、いいんじゃないかな」  ゆっくりと、ノゾミがぼくを見る。 「何でもなくなる?」 「そうすればきっと、モラリストにも、ヒューマニストにも」  子供を生んだのは社会的地位のためだと当の子供に口を滑らせる父にも、ご馳走を二人分だけ作ることに腐心する母にも、「子供は金輪際これっきり」という意味の名前にも、 「無敵になれる」
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