
Anna福
@reads--250309
2025年10月27日
となりのヨンヒさん
チョン・ソヨン,
吉川凪
韓国のSF作品は、硬質な中国SFとは異なり、全体的に柔らかな印象を受ける。
しかし短いがその斬新さに驚く作品も。特に『養子縁組』や『帰宅』といった作品は、朝鮮戦争による分断や離散家族という韓国の歴史的背景を色濃く反映している。
映画『国際市場で会いましょう』やドラマ『カーテンコール』等を彷彿とさせる激動の時代をSFの切り口から描くことで、深い社会性を感じさせられた。
最後の「作者の言葉」も心に響く。
「私の手を離れた物語は、私ではなく読者の一部になる」という一文は、読者に物語を委ねる作者の思いと、読者がその物語を育てていく喜びを教えてくれる。





