
まいご
@maigo
2025年10月27日
アイドルだった君へ
小林早代子
読み終わった
最初から最後まで楽しく読んだ。アイドルが主人公の話には焦りを感じ、ファンが主人公の話になると途端に世界がゆっくりになった。
へいせいさんじゅうねん……? 価値観がなんにも変わってないかもしれない。
・くたばれ地下アイドル
斜に構えた高校一年生女子が、アイドルにサブカルを仕込む話。
つっっよ。さすが「女による女のための〜」……。さっき読んでた檸檬のころに近いものを感じたり感じなかったり(双方に失礼)。
・犬は吠えるがアイドルは続く
アイドルに興味のなかったかっこいい(かわいい)希と、アイドルだけを目指してきたかわいい(かっこいい)蘭の、ノンシャラン。淡々とした展開がめちゃくちゃ早い。
面白かった。永遠に読める。時間が進まないでほしかった。
・君の好きな顔
文学サークルでキャメルを吸っていた晶、に憧れていた夏子。大学時代の晶はアイドルなんか嫌いだったはずなのに、五人組国民的アイドルの赤色・瀬尾くんが、営業職の晶の生きがいになってしまっていて。
変わってしまった晶に覚える疎外感、あるいは自分のアイドルだった晶を疎外している、みたいな。わっかり〜。そんな経験はないけど。
・アイドルの子どもたち
アイドルだった母親の娘、アイドルだった母親の息子たち。実際に芸能活動をしている井澤秀平がほとんど一切出てこないのが印象的。脚の太さが気になるお年頃、の描写が最高のスパイスだった。恵まれた環境だなと思う。運命であってほしかった。
・寄る辺なくはない私たちの日常にアイドルがあるということ
エッセイ……??
「お腹は空かないけどアイドルは空いた。さっさと補充して早く寝たい」