
さーちゃん
@cong_mei
2025年10月28日
読み終わった
オープンダイアローグとは、フィンランドの病院で生まれた精神療法なのだという。
患者さん(と患者さんの周囲の人)が相談をする。患者さんの治療チームが、患者さんや患者さんを取り巻く状況について話す。その様子を患者さんは外から見ている。というのを、日をあけて何度も繰り返すそうだ。
この本では、その手法に少しずつ改変を加えて、オープンダイアローグ的対話実践を試みた様子が描かれている。
この手法では、相談者が独特の幸福感に包まれるという。それは味わってみないとわからないものではあるけれど、自分の話を真剣に聞いてくれ、真摯に考えてくれている空間というのは、心地よいものであるだろうことは想像がつく。
それにはきっと、半年以上かけて作ってきたというルールが上手く作用しているんだろう。相談者を傷つけず、全員の心理的安全性が保たれるようみんなが最大限努力する場所。
私は、ルールの中でも特に、「不確実性に耐える」という項目が印象に残った。対話の中で何が起こるかわからない。もしかしたら予期しないことが起こるかもしれない。動揺したとしてもそのことを他の参加者に伝え、支え合いながら対処する。
これをみんなが心がけてくれているのは安心だろうなあ。

