記憶の本棚 "そして誰もゆとらなくなった" 2025年10月29日

そして誰もゆとらなくなった
エッセイ三部作の3作目。シリーズものは最初から読みたいタイプなのだが、1、2作目と売り切れで、再販も待てない程読んでみたくて3作目から読み始める。 まず、カバーの裏にある「著者紹介」で心を掴まれた。こんな数行の文章で人を笑わせることのできる人のエッセイが、面白くないわけがないのだ。 案の定本編では何度も声を出して笑った。 *肛門科医とその後 *踊ることに踊らされて *10年ぶりのダンスレッスン *MOTTAINAIの囁き *ホールケーキの乱 *脱・脂質異常症への道 あたりが特にお気に入りだった。 『私の思う“おもしろい”というのは、真剣味と背中合わせの滑稽さなのである。“おもしろいことをしよう”から生まれるものではない』 と筆者が言うように、つまりそれは「真剣に真面目に生きる人にしか、おもしろいことは起きない」ということなのだろうなぁと思う。不真面目で不誠実な人の人生には、きっとおもしろいことも起きないのだ。おもしろいことたくさんあったな、と思える人生にするためにも、真面目に実直に生きていこうと思った。(きっとそういうことではない)
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