スターガール "庭に埋めたものは掘り起こさな..." 2025年10月30日

庭に埋めたものは掘り起こさなければならない
わたしに必要な本だった。 「わたしの言語はここでは全く通じない。相手の言語で、相手の文法で、相手の語彙の範疇で話さなければならない。」 「わたしは今、生きている。生きていてよかったと現時点では思っている。/でも先に書いたことが、命と引き換えにすべて自動的に『結果的によかったこと』、『大変だったかもしれないけれど、仕方なかったこと』だとされることには大きく否と言いたい。/わたしはしんではいないけど、一八二六日間の経験の中で何度も殺されたと思っている。そしてこのたましいの殺人には殺人者がいないと思っている。」 「わたしが感じたことは、いけないことだったのだろうか? 感じることが間違いだったのか?」 「わたしの感じたことは、こうして繰り返し繰り返しなかったことになってきた。間違ったこととされてきた。感じたことが間違いだとされることは、わたしの存在がどこにあるのかわからなくなることだ。わたしがちぎれてバラバラになってしまうことだ。わたしは生きていくために、もう一度わたしを取り戻さないといけない。」 「わたしは『許さない』と言いながら、本当はものすごく『許したい』のだ。わたしが『許さない』のは、『許す』ためなのだ。」 「わたしの体はわたしのものではなくて、わたしではない誰かのためのもののようだった。わたしの体はいったい誰のものなのだろうか。わたしの体は本当にわたしのものなのだろうか。」
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