
桃木綿
@momomomen
2025年10月30日
読み終わった
3〜4時間でサラッと読了。
闘病パートも知らない世界で面白いんだけど、
本全体としては、「酒を飲まなきゃ生きていけない、という自分が文字通り一度死んで、産まれもった弱さや傷はそのままに(なんなら後遺症をさらにかかえて)生まれ変わる話」のテイストが強い。酒が禁止と医者に言われたからしぶしぶ、では無く、壮絶な闘病生活の中の苦しみと思索の末に自然と前向きに生き直しているので、爽やかさがある。
著者のことはゲーム実況者として2020年ごろから知っていて、黒霧島がトレードマークなのも認識していたけど、サラッと描かれる病前のアル中っぷりがかなりのものでちょっと引いた。本人がなるべくして自然とそうなった、というように語っているけど、「(世間的には、ほとんどほとんど)何者でも無い人」って、知ってるつもりでも一皮剥けばひとひとりの人生って計り知れないものを抱えているんだなあということを実感した。
彼の語る弱さは私にも通じるものがあるのに、ここまで違う人生を歩んで、それもターニングポイントも特に無く自然と、みたいな…。
「あのとき、ああだったら」のターニングポイントがひとつあるとしたら、まさにこの発症とギリギリからの生還なんだろう。これからの末長い活動を期待しています。

