たま子 "物語化批判の哲学 〈わたしの..." 2025年10月31日

たま子
たま子
@tama_co_co
2025年10月31日
物語化批判の哲学 〈わたしの人生〉を遊びなおすために
広告を物語化しがちな職業にいるから読んだ。それでも純粋な物語が好きだから読んだ。 --- 物語化はしばしば他人の理解をもたらすものとして称賛されるが、しばしば他人の安易なパターン化に堕落していく。理解できないことを無理に「理解しようとしない」勇気や、物語に還元できない断片的な声を「断片のまま」受容する想像力が、物語的不正義を抑止する新たな美徳となるだろう。p44 私たちは、スクロールしているだけで、複数の運動や敵対的な抗争に動員されてしまう。そのときの怒りは、本当に自分の怒りなのか、それとも作り出された怒りなのか、その瞬間には判別し難いものだ。p48 私たちは自然そのままの、天然の情動をもつわけではない。文化の中で情動は作り出される。どのような習慣をもつ社会の中で生きるかによって、私たちがどのようなタイプの怒りや悲しみを抱き、他人に伝えてよいかが変わる。p56 私たちは、顔自体を替えて生きる。本質がないと嘆くにはあたらない。本質こそが可動的なのだから。p74 物語を物語以外の用途で使うことをやめよ、と言いたいのだ。 物語が、何の社会的意義も見出されず、攻撃性も扇動力も持たず、ただひたすらに単なる物語として愛される社会。そんな社会こそ、私にとってのユートピアだ。p98
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