
猫島みい子
@cestopis
2025年10月27日
呪文よ世界を覆せ(4)
ニコ・ニコルソン
読み終わった
めちゃくちゃ好きな漫画。
広げられた風呂敷がきれいに畳まれ、納得がいき、それぞれの登場人物のその後も見える、美しい終わり方だった。でも、これだけ面白かったのに4巻で終わったのが寂しい。
キャラクターが誰もがイキイキしていた。主人公のトタの明るく、でも仕事で芽が出なくてモヤモヤドロドロしていて、家事上手で、愛情深く介護できるくらい懐が深く、そして短歌にしたら言葉が溢れ出すくらい完成豊かで…という奥行のある人物像が素晴らしい。
短歌がモチーフだけに、次々と組み込まれる歌のセレクションが絶妙。全然短歌を知らなかった自分でも興味が持てて、かつストーリーの文脈にぴったり。短歌入門としても秀逸。(この漫画を機に穂村弘さんの本を買いました)
これまで、ニコさんの漫画は『わたしのお婆ちゃん』が一番好きだったけれど、こちらがベストになったかも。