読書猫 "二十四五" 2025年1月20日
読書猫
@YYG_3
2025年1月20日
二十四五
乗代雄介
読み終わった
(本文抜粋) “気付くと目を閉じていた。目を開かなければ涙は流れないというバカげた思いつきを行動に移したのは、この時が初めてだった。私がもし本当に涙のあふれるような悲しみの只中にいるとして、あらかじめ目をつむり、感情の発露という誘惑に抗いその目を開けずにいれば、涙はこの薄ら狭い瞼の裏を満たしきり、鼻口に流れて言葉になろう。それを黙って飲みこむ時、手先の震えが文字になろう。”
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