ちぃ "烏は主を選ばない" 2025年11月2日

ちぃ
@shi_0915
2025年11月2日
烏は主を選ばない
『烏に単は似合わない』の続編。 前作が、堂殿した四家の姫たちの桜花宮を舞台とした物語だったのに対し、 今作は、同じ時間軸の"選ぶ側"である若宮たちが何をしていたのか、何を考えていたのかに焦点を当てた物語。 出掛けの新幹線の行き帰りで一気読み! 前作を読んでいたからこそ、「ハッ!あのシーンそういうことだったのか!」とか「ええ!あの裏でそんなことが…!」とか「くぅ!やっぱりそれはそうだったのか…!」みたいな答え合わせがたくさんあって面白い。同じ時間軸だから、どちらを最初に読んでも良さそうだけど、今作での若宮の動きを知らずに桜花宮編を読んだ方がソワソワ度が上がりそう。そし桜花宮編をもう一度読み返したくなる…。 そして今作も、若宮の頭の回転、機転の利かせ方、思慮深さ(…)、そして圧倒的なカリスマ性に惹かれてしまう。"うつけ"と呼ばれる若宮だけれど、言葉や行動の端々に目を引くものがあって、でもそれを出すのはおそらく若宮自身が意図的にタイミングを絞ってやっているから、それに気付けるのは宮中のひと(八咫烏)の中でも一握りだということ……なんて恐ろしい…笑 あと、今作での雪哉が可愛くて大好きになった。前作から、あらあらあら…!と気になる存在ではあったけど、冒頭から「絶対何か企んでるでしょw」と確信を持って注目していたのは間違いではなかった!まあ何を企んでいるのかはサッパリ分からなかったわけですが。。。 この作品、というか作者・阿部智里さんの特徴なのか?前半と後半でキャラクターたちへの見方がガラッと変わり、だからこそずっと芯の通ったキャラクターも際立っている気がする。 ここからまた物語かどう展開するのか楽しみ!
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