
ユメ
@yumeticmode
2025年1月19日

読み終わった
感想
@ 自宅
宮沢賢治が教鞭をとった花巻農学校を前身とする「花巻農芸高校」を舞台に、高校生たちの青春を描いた物語。地学部に所属する部員たちが「イーハトーブとは、どこか?——宮沢賢治の地学的世界をめぐる」というテーマで、夏休みに賢治ゆかりの地を回る巡検に出る。地学、天文学、文学、様々な観点から賢治の物語が紐解かれてゆくのに、知的好奇心を刺激された。終盤、主人公たちの人間関係が『銀河鉄道の夜』の登場人物たちに重なってゆく展開に息を呑む。賢治が綴った儚い青「薤露青」の描写も印象的だった。
