よろこびイサンディ "ビールと古本のプラハ" 2025年11月3日

ビールと古本のプラハ
先般、読了を迎えた同じ著者の著作である『プラハの古本屋』(中公文庫)に、ある種の感動を覚え、以前から積読にしていた本作を引き摺り出し、途中まで読んだ。 旧ソ連を端緒としたペレストロイカ、それがドミノ倒しのようにチェコへと波及したビロード革命。 社会主義国家が倒れた民主化革命の直後、ないし数年後まで記載がある。 『プラハの古本屋』の続編ではあるが、その大きな時代背景の変遷から一般に想起される続編とは一線を画す。 著者自身の『プラハの古本屋』の時代の方が良かったという懐古的な気分が吐露される場面が散見され、何かともてはやされる民主化の異なった側面を見た気がした。 本作は『プラハの古本屋』に比して、古本屋や居酒屋の実名が多く公表されている。 そのため、もし、『プラハの古本屋』を一読ののち、チェコへの旅の計画を練る諸賢がいたならば、本作も勧めない訳にはいかない。 ただ、現存しているか、については、再度、調査を要するかもしれない。 既に半分を読んだ。 今月中の読了は無理からぬことであろう。 このあとも読み進める。
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