
あおたむ
@aooimmo
2025年11月4日
神様のボート
江國香織
読み終わった
【ネタバレ 感想】
ありきたりな感想だけど、葉子の勝手さにずっとイライラしていた。草子のことを宝物と言っているにも関わらず、どうしてその草子に負担をかけるようなことをしてるのか。引っ越しを重ねて、草子が良い思いをしているわけがないのに、それに気付いているのになんで続けるのか。
結局は草子よりもあの人が大切で、草子を宝物だと思うのも、あの人と自分の繋がりを証明する唯一のものだからなのだと思う。
背骨を褒めるのも、長所をなんでもあの人に繋げるのも、本当にイライラしたし悲しくなった。
あの人とのエピソードを断片的に話すのもイライラした。子供から見て親は親なのであり、男と女ではない。それを分からず、ずっとただの女として生きていて、腹が立った。
私の母も1人で私たち子供を育てていた時期があるけど、今もその時も変わらず、私たちを一番に考えていてくれたから、余計に勝手すぎるなと思った。
草子が家を出た時点で、「いつ死んでもいい、早く死にたい」と言っているのを見て、草子の未来を何も考えず、自分の気持ちだけを優先していてイライラした。、
親として本当に失格だし、今でいう毒親なのだとろうなと思う。
それでも親というのは子供にとって全てであるから、最後に草子が弱った葉子を見て「帰ろうか?」と言ったのは、洗脳や支配に近いと思う。どれだけ親が狂っていようと、子供にとっては全てなのだと思った。
結末は、現実なのか、はたまたせん妄なのか、死なのか分からないけど、最後までモヤモヤした作品だった。
