

あおたむ
@aooimmo
- 2025年7月11日砂漠伊坂幸太郎借りてきた読み終わった感想自分用【ネタバレ】 私が今まで読んできたのは、この作品でいう「実は古賀さんはこういう人でした」「プレジデントマンは実はよく知ってる〇〇さんでした」みたいな、そういう種明かしがある本で、その種明かしを最大の面白ポイントとしている本だったから、そういうのがなかったのは少し虚をつかれた感じがする。あんなに世界について、未来について熱く語っていた西嶋も、結局特に世界を変えることなく終わり、北村も鳥井もみんな無難に就職して、大学生活楽しかったなと懐古する、日常系だなと思った。ただ私が今大学生なので、「あんなことは起きない」と思っているし、これは西嶋が作中で言っていた"鳥瞰"で、意味のない論理的思考、つまんない考えなんやろうなと思った。かといって特に西嶋に感化されて考えが変わるわけではなくも、「行動しなければ」という衝動に駆られたわけでもないけど、でも確実に「人生は計算やチェックポイントの確認じゃなく、頭を掻きむしりながら、悩みながら進んでいくものだ」という言葉は忘れないでおきたいと思った。麻雀をただの確率で進めていくのではなく、負けて悶えるまでも醍醐味だと言っていた通り、効率重視で淡々とこなしていきがちな私には足りなくて、必要な考えだと思う。私はなるべくレールから外れたり、何かに失敗して苦しんだりすることを避けて生きていきたいと思ってるし、悩みを増やしたくもないから、自分が好きな人とだけ関わって波風立てず、穏やかに過ごすことを目標にしているけど、悩んで苦しんでもがきながら生きていくことも、悪いことではないんだなと思った。無駄なことや意味がないことをやるのも思い出で、人生の醍醐味なんじゃないかと思った。
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