神様のボート

38件の記録
- リョウテンテン@ryotenten2025年3月14日かつて読んだ1月に読んだ本。母と娘の2人家族が色々な街に住んでは引っ越すを繰り返す。『あのひと』にまた会えると信じつづけている母と、成長し変化し自立してゆく娘の気持ちとが、少しずつ離れていく様がなんともいえない哀しさを感じさせる。住む場所を変え一つの場所に留まっていないのに、心はいつまでも一点に留まっているその対比が悲しくも美しい。
- 田畑@_zhuxu2025年2月12日読み終わったお姉ちゃんが私たちの母に似てるって言うから読んだ。確かに部分的には(ピアノが弾けてチョコレートで栄養をとっているように見えるところとか)そうだけど、大部分で違うと思った。
- さとう@satoshio2022年10月12日読み終わったふと思い出した"手紙を書けば返事を待ってしまうし、待つのは、待ってもこないかもしれないと思うと不安なので嫌いなのだ。” "すぎたことは絶対変わらないもの。いつもそこにあるのよ。すぎたことだけが、確実に私たちのものなんだと思うわ。” "物は、持つより捨てる方がずっと楽だ。” "かなしくて、後悔というよりまだ信じられない気持ちでいっぱいで、でも頭のどこかが変なふうに冷静で、もう引き返すことはできなくて、ともかく前へ前へと進んでしまう。前へ前へと進んでしまえば、最後には夢にはさめて、元に戻れるとでもいうように。”
- 猫@mao10122022年9月19日読み終わったかつて読んだ離れた恋人を待ち続けている葉子と、その娘の話。 草子は「神様のボート」から降りて、葉子はひとりになった。淡々と狂気に落ち続けている葉子を見ていると、著者の言う「書いた中で一番危険な小説」という言葉がわかる気がした。 草子の背骨をみる葉子の目にはきっと、愛し合ったあのひとしかうつっていなかったのだと思う。 読んでいると段々、どちらが子なのかわからなくなった。まるで親と子が逆転してしまったかのよう。「骨ごと溶けるような恋」をすると人間は、皆、無邪気な子供に戻ってしまうのだろか。 自由と不自由は、紙一重だ。