もぐもぐ羊 "ヒョンナムオッパへ" 2025年11月5日

ヒョンナムオッパへ
ヒョンナムオッパへ
チョ・ナムジュ他,
斎藤真理子
続きの2編を読んだ。 「更年」キム・イソル 中学生の息子と小学生の娘と協力的でない夫と暮らす女性が主人公という時点で典型的な家父長性モデルだなと思った。 でも読んでいくうちに優秀な息子が付き合ってもいない女子とストレス発散のために性行為をしているとママ友の会で知らされてショックを受けてたけど、私も衝撃的すぎてこの話がどう転がるのか不安になった。 息子の言い分は相手の女子(1人ではない)とは合意の上だし避妊はしている、とのことだったが、そういうことじゃないよね? 夫はあんまり大ごとにしたくないみたいな姿勢だし、結局男同士で休日に二人で出かけて不特定多数の女子との性行為はやめると約束させていたけど、母親の意見は耳を貸さないのにこういう時だけ男同士で話をして丸く収まるのが感じ悪いと思った。 もし避妊に失敗してたら相手の女子は妊娠して少なくとも健康を損なうのに、そのことについてはこの両親も息子も気にしてなかったのが気持ち悪かった。 中学生男子がストレス発散のために性行為ということ自体がおかしいと思わないのか?というのも。 勉強漬けでストレスが溜まるにしても… 「すべてを元の位置へ」チェ・ジョンファ 読み終わってもあんまりピンとこなくて訳者解説を読みにいって、なるほどと思った。 斎藤真理子さんの過不足のない解説は本当に助かる。 この短編集はそれぞれの著者が作家ノートとしてコメントを寄せているのだけど、チェ・ジョンファさんのコメントが昨日読んだ市川沙央さんの「オフィーリア23号」(『女の子の背中』に収録)の那緒を理解する助けになりそうな気がした。 フェミニズムについて考え続けていかなくてはいけないなと改めて思った。
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