ゆのか
@marsgarden
2025年11月5日
イン・ザ・メガチャーチ
朝井リョウ
読み終わった
するする読める、身に覚えのある怖い物語。
なにかに夢中になっている、熱中できている人のことは羨ましいし、周囲と円滑なコミュニケーションがとれる人のこともやっぱり羨ましい、そんな穴を“推し活”と“正しさ”で埋めて、自分で自分の立ち位置と役割を決めた気になって、ひたすら一つの道に突き進んでいく人たちと、それを仕掛ける側でもある人を読者としての立ち位置で織りなされます。
どんどん見た覚えのある展開になっていき、苦しくなりますが、すでに本である以上オチは変わるわけないので、ずーっとジェットコースターで上でもあり下でもある場所を目指しているような、ここで降りたい、降ろしてくださいと願っているような不思議な読書体験でした。
どうして人間って熱狂や没頭に焦がれてしまうんでしょうか。





