本屋lighthouse "キッチン・コンフィデンシャル" 2025年11月5日

キッチン・コンフィデンシャル
キッチン・コンフィデンシャル
アンソニー・ボーデイン,
野中邦子
調理担当のひろこさんが1週間不在になるその始まりの日、草野球仲間の爺ちゃんからどでかいさつまいもをもらってしまった。どうにかせんといかん。芋をすりつぶし、米粉、砂糖、豆乳を混ぜてペースト状にし、とりあえずフライパンで焼いてみた。ひろこさんに写真を送ったら「失敗したわんちゃんのおやつみたい」と言われる。しかしここで閃いた。ひとくちサイズに丸めて、ノンフライヤーとやらで揚げてみるのはどうか。奇跡は起きた。外はカリカリ中はホクホクの謎のおやつが完成した。分量を一切計っていないので再現不能。 というのが昨夜のことで、どう考えても今日読み始められるのは『キッチン・コンフィデンシャル』だった。著者はヴィーガニズムを嫌い、「神経症的な自称「乳製品アレルギー」」(p.10)なんてことも書いている始末なので、おそらく馬は合わない。合わないからこそ読みたいとも思う。高市は残業しやすいようにするとかわけわからんことを言っている。きっと著者はそれを歓迎する。だからこそ「なかよくなる」ことが必要だと、いまの私は考えている。 そうして読み始められ、 初めて料理の味を楽しみ、もっと大事なのは、その味が記憶に残ったことだ。私は我慢強いイギリス人のウェイターに、このとろりと冷たい、おいしい液体はなんなのかと尋ねた。  答えは「ヴィシソワーズ」。(p.11-12) そういえばフランソワーズはどうしているのだろうか。
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