
Kioku
@noir14
2025年11月6日
パラソルでパラシュート
一穂ミチ
読み終わった
美雨は譲ってもらったチケットで行ったコンサートで享と出会う。靴擦れした美雨とスタッフとして働く享が音楽の鳴り響く会場で口パクで待ち合わせをする、という物語の始まりが面白く、心を掴まれたままラストまで読み切った。
美雨は29歳。派遣の受付嬢として働くが、30歳で退職するという暗黙のルールまであと少し。享はお笑いコンビを組んでいて、美雨は享の舞台を観に行くようになることで、享の芸人仲間と親しくなる。私が29歳の時は職場関係でも恋愛関係でもない人と親しくなり、友達と呼べる仲間ができることは結婚退職するより難しかった。令和の世を生きる29歳の女の子はどうなんだろう。

