
はな
@j-hana
2025年11月7日
国宝 下 花道篇
吉田修一
読み終わった
映画の結末とは印象の違う終わり方だった。
小説の方が人生の終わり感が強い。
想像していたより喜久雄に人間らしい一面が沢山あったし、喜久雄を応援してくれている人達の状況も異なっていた。より彼の人生を深く知ることができて嬉しい。
何かを強く追い求めることは、大切な何かをも失うことと引き換えなのかもしれない。
だけど、だからこそ超越した美しさをもつ喜久雄という存在がいて、強烈に憧れてしまう。
あとは長く生きるということは大切な人たちを多く見送るということでもあり、長く生きることが良いと言われることが多いとは思うが、果たしてどうなのだろうと思ったりもした。
好きとはまた違うかもしれない、強烈な印象を残していった作品だった。この先何度も思い返すことがありそう。

