
yomitaos
@chsy7188
2025年11月8日
残穢
小野不由美
読み終わった
@ 自宅
「リング」の感染性と共鳴しつつ、未来的SFではなく過去にひたすら原因を求めて遡っていく話を読みたくなり、久しぶりに手に取った。明るい昼間に読んでよかった。怖い。すぐ後ろで畳を掃くような音が聞こえる気がしてくる。
ホラーを楽しんでいて、その時代における主流ガジェットへの依存の大きさに気づくことがある。リングがまさにそうで、ビデオテープだからこそ起こりそうなリアリティがある。これはスマホ時代の現代から見ると、「ああ、これはあの当時だったから怖かったんだ」と感じさせてしまうことにもつながる。(ついこないだ読んだ時も、しっかり怖かったけれど)
残穢はそれがない。おそらく100年後に読んでも怖い。死の穢れという、ある種私たちが普遍的に持っている恐れを払拭できない限り、いつまでもこの小説は恐怖の根源として存在し続けると思う。
手元に置いておきたくないけど、手放すと感染していきそうだから、本棚の奥にしまっておこうと思う。