森戸 麻子
@moritommm
2025年11月9日

青の純度
篠田節子
読み終わった
面白かった。冒頭はかなり説明的な文が続いて「ラッセン」論の丸写し感もあったが(たぶんそこが騒ぎの発端なのかな?と想像した)、中盤である真実が明かされてからは、ラッセンを下敷きにしたオリジナルキャラクターである「ヴァレーズ」の物語として楽しめた。テーマも、最終的には「かつて日本人が移り住んだハワイ」という話に比重が置かれていた。それぞれの人物が迎えた結末が冒頭と綺麗に噛み合って、特に主人公が手に入れたものが良かったんじゃないかな。ただ、個人的には主人公よりも、海に沈んだあいつが可愛くて好きです。
