
徒然
@La_Souffrance
1900年1月1日
かもめのジョナサン
リチャード・バック,
五木寛之
読み終わった
"正確な飛行は、私たちの本性を表現する一つの段階なのだ。"
"「きみたちの全身は、翼の端から端まで─」ジョナサンは折をみつけてはよく言ったものである。
「それは目に見える形をとった、きみたちの思考そのものにすぎない。思考の鎖を断つのだ。そうすれば肉体の鎖も断つことになる……」"
物語として面白かったけど、正直寓意がよくわからず戸惑った。今の自分はまだこの物語を必要としていないのかもしれない。
ジョナサンは食べるためではなく、飛ぶために飛ぶことを追求する。最初は単なる技術の探求に見えた飛行も、次第に「自分がどう在るか」という存在の純度の問題になっていく。飛ぶことは、単なる行為ではなく、存在の完成に近い行為なんだと思う。
飛ぶことの実利(こうやって飛べば魚が手に入るよ、とか)を教えればいいのにと思ったけれど、あえてそれをしないことで、精神的な追求を描いている気がする。

